2016金杯はどうだった?
中山金杯
中山競馬場では、第65回日刊スポーツ賞中山金杯(G3)が行われ、3番人気キングカメハメハ産駒ヤマカツエース(鞍上・池添)が、逃げるマイネルフロスト(鞍上・松岡)を直線で捕らえて、今年最初の重賞を制した。
2着は逃げたマイネルフロスト、3着は1番人気馬フルーキー(鞍上・M.デムーロ)でした。
ヤマカツエースは、前走の福島記念(G3)からの連勝で重賞勝利数は通算3勝目。池添騎手は、昨年のJC(G1)をショウナンパンドラ(栗東・高野)以来、キングカメハメハ産駒としては、昨年の朝日杯FS(G1)リオンディーズ(栗東・角居)以来の重賞制覇となった。
レース展開
スタートしてハナを主張したマイネルフロストが握ったそのペースは、前半1000mが62.3。過去10年間の同重賞で、もっとも遅い通過タイムにもかかわらず後続は終始5馬身後方と、当然ながらのスローペース。
4コーナー手前でも積極的な動きを見せない後続を尻目にに、逃げ込みを図るマイネルフロストをヤマカツエースだけがなんとか差しきった、という大味なレースでした。
1番人気だったフルーキーは、ラスト600mを32.7という豪脚を使っても3着まで追い込むのがやっと。4着のライズトゥフェイム(鞍上・石川)は、32.6と、違う意味で凄いレースを見た気がしました。
ちなみに、この32.6の脚は、中山コースのラスト600mとしては、過去最速を更新したと思われます。
中山コースのラスト3Fタイム上位
日付 | 距離 | レース名 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 着順 | 3F | 1着馬 |
2016. 1.5 | 芝2000 | 中山金杯HG3 | ライズトゥフェイム | 牡6 | 56 | 4 | 32.6 | ヤマカツエース |
2016. 1.5 | 芝2000 | 中山金杯HG3 | フルーキー | 牡6 | 57.5 | 3 | 32.7 | ヤマカツエース |
2015. 4.19 | 芝1600 | 春興S1600 | サトノアラジン | 牡4 | 57 | 1 | 32.7 | |
2005.10. 2 | 芝1200 | スプリンG1 | デュランダル | 牡6 | 57 | 2 | 32.7 | サイレントウィットネス |
2015.10. 4 | 芝1200 | スプリンG1 | ウキヨノカゼ | 牝5 | 55 | 3 | 32.8 | ストレイトガール |
2013. 9.21 | 芝1200 | セプテH1600 | プレイズエターナル | 牡3 | 53 | 1 | 32.8 | |
2010.12. 5 | 芝1600 | ターコイH | プリンセスメモリー | 牝3 | 52 | 4 | 32.8 | カウアイレーン |
2012. 9. 9 | 芝1200 | セプテン1600 | ボストンエンペラー | 牡4 | 57 | 3 | 32.9 | ニシノステディー |
次走注目馬
”ど”が付くほどのスローペースで、終始、折り合いを欠いていたネオリアライズ(鞍上・戸崎)は、次走狙いたいですね。まだ、準OPを卒業したばかりなのに初重賞出走での、この図太い走りっぷりが素晴らしい。今後にも期待したいです。
京都金杯
京都競馬場では、第54回スポーツニッポン賞京都金杯(G3)が行われ、3番人気ステイゴールド産駒ウインプリメーラ(鞍上・川田)が、直線半ばで先頭に立ち、しぶとく追いすがったテイエムタイホー(鞍上・浜中)を半馬身退けての重賞勝ち。
2着は13番人気のテイエムタイホー、3着は7番人気のミッキーラブソング(鞍上・小牧)が先行粘りこみで波乱の結果となりました。
ウインプリメーラは、昨年5月に準OP戦を再突破して以来の勝利となり、もちろん重賞初制覇。昨年の覇者ウインフルブルームに続いて、ウインウインな結果に。
川田騎手は、昨年の京都大賞典(G2)のラブリーデイで、ステイゴールド産駒は、昨年の天皇賞・春(G1)ゴールドシップ以来の重賞勝利となりました。
そういえば、ラブリーデイの天皇賞・秋(G1)は浜中騎手だったか。
レース展開
まずは、1番人気のトーセンスターダム(鞍上・武豊)が、まさかの出遅れで波乱含みのスタート。ミッキーラブソングが逃げるのか?と思いきや、忍ぶ気ナッシングの最内枠ニンジャが敢然と先頭に立ち、レースが流れる。
好位の外、3番手を追走するウインプリメーラと、その後ろにピッタリとくっ付いたテイエムタイホーの2頭が、直線そのまま抜け出し1着2着。終わってみれば川田騎手&浜中騎手と、やっぱり競馬界の次代のエースはこの二人なんだなぁと、しみじみ。
出遅れた1番人気トーセンスターダムや2番人気オメガヴェンデッタ(鞍上・岩田)を含めた追込み勢には、出番が全く無かったレースでした。流石はJRA馬場造園課の実力、1ヶ月もあれば前が止まらない馬場に直してしまいますね。
川田騎手と浜中騎手のワン・ツー重賞歴
日付 | レース名 | 馬名 | 性齢 | 騎手 | 年齢 | 人気 | 単勝 | 着順 |
2016. 1. 5 | 京都金杯HG3 | ウインプリメーラ | 牝6 | 川田将雅 | 30 | 3 | 6.1 | 1 |
テイエムタイホー | 牡7 | 浜中俊 | 27 | 13 | 37.7 | 2 | ||
2015.10.12 | 京都大賞G2 | ラブリーデイ | 牡5 | 川田将雅 | 29 | 1 | 3.1 | 1 |
サウンズオブアース | 牡4 | 浜中俊 | 26 | 2 | 3.9 | 2 | ||
2015. 6.28 | 宝塚記念G1 | ラブリーデイ | 牡5 | 川田将雅 | 29 | 6 | 14.2 | 1 |
デニムアンドルビー | 牝5 | 浜中俊 | 26 | 10 | 31.3 | 2 | ||
2012.11.10 | 京王杯2G2 | エーシントップ | 牡2 | 浜中俊 | 23 | 5 | 6.5 | 1 |
ラブリーデイ | 牡2 | 川田将雅 | 27 | 7 | 16.6 | 2 | ||
2012. 8. 5 | 小倉記念HG3 | エクスペディション | 牡5 | 浜中俊 | 23 | 3 | 7.9 | 1 |
トーセンラー | 牡4 | 川田将雅 | 26 | 1 | 2.7 | 2 | ||
2008. 9. 7 | 小倉2歳G3 | デグラーティア | 牝2 | 浜中俊 | 19 | 3 | 7.5 | 1 |
コウエイハート | 牝2 | 川田将雅 | 22 | 8 | 53.8 | 2 |
次走注目馬
最後の直線、1頭だけ追い込んできたエキストラエンド(鞍上・吉田隼)には非常に勿体無いレースだったように見えました。3コーナー進入時には、既に身動き出来ない位置取りで、内の経済コースにこだわったのが結果的に災いしてしまった気がします。
まとめ
中山金杯の方は、ゼンノロブロイ産駒の二頭、ライズトゥフェイムとステラウインド(鞍上・蛯名)を応援しましたが、それぞれ4着、5着。しかし、ライズトゥフェイムは石川騎手と余程手が合うんでしょうか、ジリッぽいイメージが近走で一変しちゃいました。
京都金杯は、ベルグラヴィア産駒のエイシンブルズアイ(鞍上・和田)を応援しましたが、結果は6着。先行出来るスピードはあると思うので、次走はもっと積極的な競馬をして欲しいですね。
今年最初の運試しは、4着、5着、6着といつもどおりの微妙な結果でしたが、まぁこんなもんでしょう。