サンデーサイレンス産駒の初G1馬

94年のG1朝日杯3歳S(G1・現朝日杯FS)を制したフジキセキが28日、頚椎損傷により亡くなったとの事、23歳だった。

日本競馬の血統勢力図を根底から塗り替えてしまったスーパー父ちゃんサンデーサイレンス。そのファーストクロップ(初年度産駒)世代で、現役時代は4戦4勝。後に”幻の三冠馬”といわれているのは有名です。

当時の私は競馬を知らない純粋な(?)子供だったので、現役時代の空気を味わえなかったのが残念ですね。

フジキセキ号の生涯成績

日付 レース名 性齢 馬名 騎手 人気 単勝 着順
1994. 8.20 新馬 牡2 フジキセキ 蛯名正義 2 2.9
    牡2 シェルクイーン 中舘英二 1 1.5 2
1994.10. 8 もみじS 牡2 フジキセキ 角田晃一 1 1.2
    牡2 タヤスツヨシ 小島貞博 3 10.3 2
1994.12.11 朝日杯3G1 牡2 フジキセキ 角田晃一 1 1.5
    牡2 スキーキャプテン 武豊 2 4.3 2
1995. 3. 5 弥生賞G2 牡3 フジキセキ 角田晃一 1 1.3
    牡3 ホッカイルソー 蛯名正義 2 5.8 2

 

フジキセキとは?

94年の競馬世相

94年8月デビューのフジキセキですが、その頃の競馬界、話題の中心はなんと言ってもシャドーロール(ハナの頭に付ける馬具)の怪物、ナリタブライアン(主戦・南井)だったのではないのでしょうか。

昨秋、朝日杯3歳Sを勝ち、連勝を続けたまま春のクラシック皐月賞(G1)、日本ダービー(G1)の二冠をも制し、秋に向けて全ての競馬ファンが楽しみにしていた事だと思います。

ですが、ナリタブライアンの秋初戦の京都新聞杯(G3)では単勝1.0倍の大本命馬をスターマン(鞍上・藤田)が破ってしまう大波乱もありました。

単勝1.0倍馬の重賞成績一覧(90年以降)

日付 レース名 馬名 性齢 騎手 人気 単勝 着順
1994.10.16 京都新聞G2 ナリタブライアン 牡3 南井克巳 1 1.0
1995. 2. 5 きさらぎG3 スキーキャプテン 牡3 武豊 1 1.0
1995. 3.12 阪神大賞G2 ナリタブライアン 牡4 南井克巳 1 1.0
2005.10.23 菊花賞G1 ディープインパクト 牡3 武豊 1 1.0

 

競走馬時代

初戦は新潟千二で2馬身ほど出遅れてのスタート。鞍上の蛯名騎手は少し急かしながらの追走をしつつ、4コーナーで先頭に並び掛けると、あとは後続を突き放し8馬身差圧勝。

2戦目以降は、後のダービー馬となるタヤスツヨシを子ども扱いし、武豊騎手鞍上のスキーキャプテン(きさらぎ賞)を破りました。これで、無傷の3連勝での朝日杯3歳Sを制覇、世代の頂点に立ちます。

こんなの見せつけられたら、競馬ファンなら誰だって翌年のクラシック三冠馬誕生を意識しちゃいますよ。

そして、翌年の3月に行われた皐月賞トライアルの弥生賞(G2)を快勝後、屈腱炎(不治の病とされる)を発症して引退を発表しました。

種牡馬時代

G1勝ち馬を調べてみましたが、目立つ様になったのは近年からなんですね。95年に引退して同年、種牡馬生活を開始したものの、最初の数年間はG1馬を出していない。

いろんな要因はあったにせよ、良くも悪くも2002年までは、スーパー父ちゃん爺ちゃんサンデーサイレンスの存在が大きかったのでしょう。

若い種牡馬という事もあり、南半球のオーストラリアまで通い夫(?)としても頑張っていたようです。その中から、G1馬キンシャサノキセキ(高松宮記念)も誕生、海外からの持込馬なので血統表には「Fuji kiseki」というアルファベット表記になっています。

フジキセキ産駒JRAのG1勝ち一覧

日付 レース名 馬名 性齢 騎手 人気 単勝
2005.11.26 JCDG1 カネヒキリ 牡3 武豊 1 2.1
2006. 2.19 フェブラG1 カネヒキリ 牡4 武豊 1 2.7
2007. 5.13 ヴィクトG1 コイウタ 牝4 松岡正海 12 60.3
2008. 3.30 高松宮記G1 ファイングレイン 牡5 幸英明 4 7.1
2008. 5.18 ヴィクトG1 エイジアンウインズ 牝4 藤田伸二 5 13.4
2008.12. 7 JCDG1 カネヒキリ 牡6 ルメール 4 9.8
2010. 3.28 高松宮記G1 キンシャサノキセキ 牡7 四位洋文 1 3.7
2010. 5. 9 NHKマG1 ダノンシャンティ 牡3 安藤勝己 1 2.6
2011. 3.27 高松宮記G1 キンシャサノキセキ 牡8 リスポリ 3 4.5
2012.11.18 マイルチG1 サダムパテック 牡4 武豊 4 10.5
2014. 4.20 皐月賞G1 イスラボニータ 牡3 蛯名正義 2 5.1
2015. 5.17 ヴィクトG1 ストレイトガール 牝6 戸崎圭太 5 14.1
2015.10. 4 スプリンG1 ストレイトガール 牝6 戸崎圭太 1 4.4

 

まとめ

ジェニュイン(皐月賞他)やステイゴールド(香港ヴァーズ他)、マンハッタンカフェ(有馬記念他)と、今年はサンデーサイレンス直系種牡馬の死が目立つような気がしていましたが、まさかフジキセキまでとは。

しかし、そこはブラッドスポーツと言われる競馬の奥深いところで、今夏、デビュー戦を向かえたフジキセキ産駒の新種牡馬ダノンシャンティの仔たちの存在。

その中の一頭スマートオーディン(栗東・松田国)が、東京スポーツ杯2歳S(G3)で高いパフォーマンスを見せ、来年のクラシックに可能性を感じました。

フジキセキの孫世代、そして、その次の世代でも、素晴らしい血のドラマを見せてくれる事を、これからも期待したいですね。