ジャパンカップを振り返る

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最高~!そして最強!

今年のジャパンカップは、1番人気キタサンブラック武豊騎手の鮮やかな手綱さばきとその絶妙なペースを武器に、後続の脚を完全に封じた完璧な逃げ切り勝利。

2着には5番人気サウンズオブアースM.デムーロ騎手、3着には6番人気シュヴァルグラン福永祐一騎手の差し追込勢がゴール直前に先行勢を捕えて馬券圏内に飛び込みました。

3代血統表 キタサンブラック 牡4歳 2012年 鹿毛 (日高町)
ブラックタイド
 2001年 黒鹿 (早来町)
*サンデーサイレンス
 1986年 青鹿 (米)
Halo 1969年 (米)
Wishing Well 1975年
*ウインドインハーヘア
 1991年 鹿毛 (愛)
Alzao 1980年
Burghclere 1977年
シュガーハート
 2005年 鹿毛 (門別町)
サクラバクシンオー
 1989年 鹿毛 (早来町)
サクラユタカオー 1982年 栗毛 (静内町)
サクラハゴロモ 1984年 鹿毛 (早来町)
オトメゴコロ
 1990年 栗毛 (早来町)
*ジヤツジアンジエルーチ 1983年 栗毛 (米)
*テイズリー 1981年 鹿毛 (米)

日本のトップレベルG1競走の舞台で歴史もある東京芝2400メートル戦。紛れが起こり難く波乱の少ない本当の実力勝負の同コースを、1番人気を背負いながら逃げて2馬身半差の完勝。

完全な逃げ切り勝ちを決めたのは2003年タップダンスシチー以来の事となりますが、あのレースは重馬場を意識した同馬の鞍上佐藤哲三騎手の大逃げ戦法がハマった会心の騎乗でした。

ただ、1番人気での逃げ切りとなりますと、デビューから5連勝で迎えた1992年東京優駿のミホノブルボンまで遡ります。

準三冠馬ミホノブルボン

本質的には短距離馬であったであろうミホノブルボン(牡馬二冠、菊花賞2着)を、

当時、普及しつつあったものの、まだ効果が半信半疑の坂路調教を駆使し、心肺能力・持久力の強化をギリギリまで図った同馬は戸山為夫調教師の最高傑作と称する人もおりました。

しかし、硬い馬場で真面目に逃げ続けるというのは精神的・肉体的にもダメージがより蓄積され、現役期間を短くしてしまう要因となっているでは?

と、私自身は考えておりますが、

同馬もそれに漏れる事なく、菊花賞後は脚部不安で休養。その後は紆余曲折があったものの、復帰する事は出来ず引退を余儀なくされました。

現在、特に有力馬陣営では、逃げない競馬、終いの脚を伸ばすレーススタイル、を重視した育成過程を辿っている傾向にありますね。

前半5F通過タイム61.7秒

さて、今回のキタサンブラック武豊が刻んだ前半5F(1000メートル)通過タイムは61.7秒

見た目もかなり遅いペースでしたが、直前の降雨の影響を加えてもやはり遅い。一見すると勝ち馬を楽に行かせた他馬&他騎手に矛先が向かっている気がしないでもない。

ですが、スローペースに見えていたのは外野の人間だけで、動かなかったのではなく動けなかった、が、正確かと考えられます。

ここからは、私独自の競馬観・レースの見方となりますが、

結論から先に言ってしまうと、後続の16頭はキタサンブラックを馬群のポス(リーダー)と認めてしまったレースなのです。

ジャイアン理論

人間によるペース・ラップが云々、馬場が云々とは別次元の考え方ですが、

皆が認めた本物のボス(カリスマ)が馬群を率いるレースでは、付いて行く他馬は絶対に逆らいませんし、追い抜く気も起こしません。

どんなにタイム的にスローペースであったとしても、ほぼ全馬が、折り合っているように見えます。これは、馬群が完全に統制された状態であるとも言えます。

そのボスに一瞬でも陰り衰え隙が見えた時、次点ボスキャラ、空気を読めない系キャラが先着する事があるとは思いますけれどね。

今風で言うと「覇気」でしょうか。キタサンブラックは覇王色の覇気を纏っていると表現すると分かり易いかもしれません。

この考えを私は昔から「ジャイアン理論(ドラえもん理論)」と名付けていますが、

のび太がドラえもんの秘密道具で自己強化しても、スネオがお金で自己強化してもジャイアンの一喝には絶対敵わない、動物的先天的本能によって本来の力が出せなくなる為です。

並の人間が鞍上でどんなに追ったとしても急かしたとしても、です。

騎手の「覇気」

ただ、騎手の持っている「覇気」によって馬自身が強化される事はあると考えています。サラブレッドはマシンではなく繊細な心を持ったれっきとした生き物ですからね。

強い魂を持った騎手に寄り添ってもらう事により、

その馬はより自信に満ちた強い走りをする、という仮説を立てるならば、何故、外国人騎手が地方競馬出身騎手が乗ると馬が走るのか?を考えれば自ずと答えは見えてくるハズ。

大相撲を見ていても感じますが、戦後、日本の幼少期の教育、人間としての強い心・魂という名の背骨の育成・強化をどれだけ疎かにしてきたか、んー、今後の課題ですねー。

少し変わった競馬の見方ですが、こういう考え方もありでしょ?

データデータした数の羅列を見るのも楽しいですが、馬の気持ちになって想像、いや妄想する競馬も良いですねー。

今のキタサンブラックを本気で負かすのであれば、鈍感力に秀でたゆとり・空気読めない系超一流馬にしかチャンスはないと見ていますが・・・。

ルメールサトノダイヤモンド武豊キタサンブラック覇気を果たして打ち破れる事が出来るのか。年末の有馬記念が、ますます楽しみになってまいりましたー!

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その他レース

出る杭は打たれた

土曜日に行われた2歳戦重賞、京都2歳ステークスは終始後方を追走していた福永祐一騎手騎乗のカデナ(父ディープインパクト×母父French Deputy)の差し切りが決まって重賞勝ち。

2着には1番人気に支持されたヴァナヘイム(父キングカメハメハ×母父ディープインパクト)とシュタルケ騎手が斜行しながらも、連対はキープし、

3着には、川田将雅騎手のベストアプローチ(父New Approach×母父Efisio)がしぶとい脚で、その馬体を上位に押し上げて来ました。

3代血統表 カデナ 牡2歳 2014年 鹿毛 (新ひだか町)
ディープインパクト
 2002年 鹿毛 (早来町)
*サンデーサイレンス
 1986年 青鹿 (米)
Halo 1969年 (米)
Wishing Well 1975年
*ウインドインハーヘア
 1991年 鹿毛 (愛)
Alzao 1980年
Burghclere 1977年
*フレンチリヴィエラ
 1999年 栗毛 (米)
French Deputy
 1992年 (米)
Deputy Minister 1979年 (加)
Mitterand 1981年
Actinella
 1990年
Seattle Slew 1974年 (米)
Aerturas 1981年

個人的には、見所と言うほどのモノは見当たらない平凡なレースに見えましたので、あまり多くは語れませんが、

強いて言うならアダムピークのプライドを傷つけてしまったって事ぐらいですかねー。

芝1400メートル戦でも先行出来るスピードと前向きさを持ち合わせ、前走ではこの時期にしては速い流れの中、余裕を持った逃げ切り勝ちを見せ、素質の高さを感じられましたが、

今回は、前半5F通過タイム62.2秒の遅い流れでもマイペースを許されず、レース序盤から戸惑った走りをしており、3角手前では既に走りが”上の空”になっていたように思われます。

ただ、鞍上としては将来を見据えた当然の騎乗をしただけなので、何とも言えませんねー。ガラスのハートが砕け散った同馬にはなんとか立ち直って欲しいです。

東京スポーツ杯2歳Sのトラストも同様ですが、馬の素質と可能性を信じた思い切った騎乗と、人間のエゴを優先させ枠に押し込める騎乗を、それぞれどう判断するかは難しいところです。

馬場の色が変わって…巧い!

京都競馬場の芝コースは雨の影響で馬場が大きく悪化。

今年の京成杯は重馬場での開催となりましたが、積極的に先手を主張したバルザローナ騎手騎乗の2番人気ネロが約1年ぶりの勝利を重賞勝ちで飾りました。

2着は好位で進めた岩田康誠騎手とエイシンスパルタン、3着は国分優作騎手とフミノムーンアッゼニ騎手とアースソニックが最後の直線でどちらとも譲らず、結局同着という結果に。

3代血統表 ネロ 牡5歳 2011年 栗毛 (新ひだか町)
*ヨハネスブルグ
 1999年 鹿毛 (米)
Hennessy
 1993年 (米)
Storm Cat 1983年 (米)
Island Kitty 1976年
Myth
 1993年
Ogygian 1983年 (米)
Yarn 1987年
ニシノタカラヅカ
 2003年 栗毛 (鵡川町)
*サンデーサイレンス
 1986年 青鹿 (米)
Halo 1969年 (米)
Wishing Well 1975年
*デユプリシト
 1985年 鹿毛 (米)
Danzig 1977年 (米)
Fabulous Fraud 1974年

ホンメー馬に推したアースソニックと、直前で2番手評価に下げたフミノムーンの激しい3番手争いは見ていて痺れましたねー。

ラスト直線では遥か前方、後続を振り切って先頭をひた走るネロの逃走を、岩田騎手とエイシンスパルタンが馬場のど真ん中を力強く伸びて2着確実の脚色を確認。

その外から、騎乗停止休み前のひと稼ぎとアッゼニ騎手&アースソニックが3着かと思いきや、そとから泥に塗れた白い帽子の1頭が必死に追いすがるその光景はなんとも言えませんでした。

フミノムーン国分優作騎手は諦めずよく追った素晴らしい騎乗でした。まぁ、本音のリアルタイムでは来ないで~!やめて!こら優作!って感じだったんですけどねぇ(苦笑)。

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今週の重賞登録馬

今週はダートG1競走チャンピオンズC(G1)をはじめ、土曜日には古馬中距離戦の金鯱賞(G2)、そしてJRA最長距離競走・ステイヤーズS(G2)の3つの重賞レースが行われます。

チャンピオンズCお先にサックリ血統分析を書きましたのでよろしければどうぞ。

まずは、金鯱賞の登録メンバーを見てみますと、

注目はやはり、昨年の宝塚記念2着以来の出走となるデニムアンドルビー、そして、昨年の有馬記念以来の出走となるリアファルでしょう。

ただ、長期休養明けの為、馬券的には難しいと言わざるを得ませんねー。

そうすると中心になりそうなのは、アルゼンチン共和国杯で3着のヴォルシェープ、そして前走のG1競走では今一だったサトノノブレスシュンドルボンってとこかなー?

ステイヤーズSの登録メンバーは、

連覇を狙うアルバートと良血馬モンドインテロの一騎打ちの形を、他馬がそれをどう崩すか、どう食い込んで行くか、といった感じになるのでしょうね。

第17回チャンピオンズカップ(G1) 第52回金鯱賞(G2) 第50回ステイヤーズS(G2)
賞金 馬名 賞金 馬名 賞金 馬名
41135 7 ホッコータルマエ 11600 6 サトノノブレス 6600 5 アルバート
31320 6 コパノリッキー 10200 8 マイネルラクリマ 5200 8 マイネルメダリスト
12450 6 アウォーディー 9500 6 デニムアンドルビー 4550 8 ファタモルガーナ
11700 6 サウンドトゥルー 9450 8 ムスカテール 4350 6 タマモベストプレイ
8120 3 ラニ 4250 5 シュンドルボン 3000 4 モンドインテロ
7860 6 タガノトネール 3775 4 ヤマカツエース 2800 7 カムフィー
7050 5 アスカノロマン 3350 6 レコンダイト 2450 5 プレストウィック
6825 4 ノンコノユメ 3250 5 トーホウジャッカル 2425 6 サムソンズプライド
6225 7 ブライトライン 2450 6 トルークマクト 2400 10 サイモントルナーレ
5135 4 モーニン 2375 4 リアファル 2200 7 ジャングルクルーズ
4750 5 モンドクラッセ 2100 5 ヴォルシェーブ 2200 5 ウインインスパイア
4730 3 ゴールドドリーム 2100 6 プロモントーリオ 2100 6 プロモントーリオ
4300 4 アポロケンタッキー 1725 5 スズカデヴィアス 1950 5 マドリードカフェ
4100 5 ロワジャルダン 1550 5 パドルウィール 1725 5 スズカデヴィアス
3750 5 メイショウスミトモ                
3300 4 カフジテイク                
2250 6 ブライトアイディア                

 

本日はここまで。